METROはドイツデュッセルドルフに本社を置く、国際的な大手食品卸売業者であり、ホテル、レストラン、ケータリング業者(HoReCa)、および個人商店(トレーダー)などのニーズに特化してサービスを提供しています。同社の小売ネットワークは21か国にわたり、600店舗以上を展開しています。METROの店舗の多くは配送サービスを提供しており、また、直販を支えるために自社の配送会社も運営しています。世界中で、METROはすべての流通チャネルを通じて、約1,500万人の顧客を抱えています。
- METRO
Success Story
METRO

食品卸売業者METRO、Blue Yonderの導入で過去最高の製品供給率を達成
リソースの活用効率の向上
レジリエンスとアジリティの向上
在庫回転のスピードアップ
製品供給率
デジタル管理された販売
The Company
The Business Challenge
製品の供給状況は、店舗で購入する場合でも配達される場合でも、METROの顧客にとって非常に重要です。そのため、METROは、在庫、トラック、人員などのリソースを最大限に活用しつつ、適正な在庫水準を維持しなければなりませんが、既存のシステムやプロセスではこうした管理が困難でした。このような複雑性を踏まえ、METROは、需給の間で収益性の高いバランスを保つために、デジタルによる計画ソリューションを必要としていました。また、変化する需要、水際の混乱、経済動向といった要因に柔軟に対応できる、レジリエントで俊敏なサプライチェーンの運用も求められていたのです。

The Solution
METROは、製品供給率と利益率を高く維持するために、需要計画やフルフィルメント計画を含むBlue Yonderのサプライチェーン計画ソリューションを活用しています。これらのインテリジェントなソリューションにより、METROは意欲的な顧客サービス目標と在庫管理、そして正確なリソース計画との間で最適なバランスを実現しています。この卸売業者は、16か国でBlue Yonderの計画ソフトウェアを導入し、供給率で記録的な実績を達成しました。さらに5カ国でもこのソリューションの展開が予定されています。

「オムニチャネルの販売モデルは、METROのビジネスの中心にあり、それが計画の複雑さを生み出しています。Blue Yonderの需要計画およびフルフィルメントのソリューションにより、当社のエンドツーエンドのネットワーク全体における計画のスピード、精度、成果が向上しました。高い製品供給率と顧客サービスを維持しながら、コスト管理と強固な財務成果とのバランスを取ることが可能になっています。さらにBlue Yonderは、予期せぬ事態が発生した際にも迅速かつ事実に基づいた意思決定を可能にすることで、当社のレジリエンスも高めてくれました。」
—Alexander Stepannikov、サプライチェーンプランニング&発注領域責任者、METRO Digital
97%の製品供給率を達成
食品卸売業界をリードするMETROは、実店舗での販売とホテル、レストラン、食料品店、その他のフードサービス事業者への直接配送を行う複雑なサプライチェーンを運営しています。
これらの中小規模の顧客は、自身の顧客ニーズを満たすために、METROからのタイムリーかつ完全な納品と、店舗内での高い製品供給率に依存しています。そのため、METROは迅速な在庫回転を維持しつつ、過剰な在庫投資を避けながら、「ちょうどよい」在庫水準を実現することが求められています。さらに、METROが保有するトラックや人員、物理的スペースへの投資を最大限に活用するためには、正確な計画立案も極めて重要です。
METROは、サプライチェーン計画の精度を高めるために、16か国でBlue Yonderの需要計画およびフルフィルメント計画ソフトウェアを展開しました。これは、同社の既存の手動プロセスやレガシーソフトウェアソリューションからの大幅なアップグレードでした。
「当社のインテリジェントなBlue Yonderソリューションは、METROにおける計画最適化を支える中核的な存在となっています」と、METRO Digitalのサプライチェーンプランニング&発注領域責任者であるAlexander Stepannikov氏は述べています。「高度なデジタルソリューションにより、データの取り込み、厳密な分析、そして正確な計画立案を実現することで、在庫やキャパシティの制約を踏まえながら、定められた顧客サービス目標を達成することが可能になっています。」Stepannikov氏は、ソリューション全体の構築と実践的な導入支援を担ったBlue Yonderのサービスチームの貢献を高く評価しています。
Blue Yonderのソリューションが複数の国およびチャネルに導入されたことで、METROは、導入直後から在庫パフォーマンスが向上し、関連する国々において平均で1%高い商品供給率が示されていることを確認しています。この改善は、各国における計画業務の成熟度の向上とともに、さらに進化を続けています。
商品の供給率の向上は、METROの中核戦略における主要な戦略目標の1つです。METROは2030年までに98%の供給率達成を目標に掲げています。この目標に向けて、2023年10月から2024年9月までの会計年度において、METROの累積供給率は96%から97%へと向上しました。現在、Blue Yonderの計画ソフトウェアは150億ユーロ超の販売量を管理しています。このグローバル標準モデルの展開は今後さらに5カ国で進められる予定です。
迅速かつデータに基づく意思決定によるレジリエンスの強化
ここ数年、METROは世界的なパンデミック、ウクライナでの戦争、スエズ運河の封鎖など、サプライチェーンにおける大規模な混乱を経験してきました。しかし、Stepannikov氏によれば、Blue Yonderはこれらの混乱乗り越えるうえで大きな助けとなったと述べています。
「Blue Yonderのサプライチェーン計画におけるブループリントが、従来のやり方よりも優れた成果をもたらしていることは、常に実証されています」と、Stepannikov氏は述べています。「特にサプライチェーン上の大きな課題に直面した際、Blue Yonderのソフトウェアを導入している国のオペレーションは、高いレジリエンスとサプライチェーンの柔軟性を発揮してきました。Blue Yonderのインテリジェントな最適化エンジンにより、常に最新のデータを基に、どのような不測の事態が発生しても迅速かつ的確な意思決定が可能になります。」